盟約めいやく)” の例文
……しかし、清原。俺には分らん。……君は親友との盟約めいやくを裏切ってまでも、この計画から逃げ出したいって云うのか?
なよたけ (新字新仮名) / 加藤道夫(著)
当家の家老官兵衛を、そちらへ使者としてさし向けたが、この者は由来強硬なる織田方の執心者しゅうしんしゃ故、この者あるうちはとかく毛利家とも尊兄そんけいとの盟約めいやく遂行すいこういたし難い。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そして、喬之助が四谷をさして宙を飛ぶと同時に、お絃は、かねて右近と盟約めいやくを結んだ釣魚狂いの魚心堂先生をもたのみ込み、二人その足で喬之助の後を追って四谷へ……。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
みぎにん者共ものども天一坊身分みぶんしか相糺あひたゞさず主從しうじう盟約めいやくを致し候だん不屆ふとゞきの致しかたに付中追放申付る
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その間に、秀吉は、却って、越後の上杉景勝かげかつへむかって、積極的に盟約めいやくをうながしていた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「うむ。盟約めいやくしょうじゃ」
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
その原因は、同志の盟約めいやくを守って、江戸表へ下向の目的を、父母にも、家族にも、一言もらすまいと固く秘して、ただ、仕官の口を求めに行くというので、その言葉を信じた七郎左衛門が
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)