益子ましこ)” の例文
栃木県益子ましこ窯場かまばで長らく土瓶どびん絵附えつけをしていた皆川マスというお婆さんのことは、既に多くの方々も知っておでの事と思います。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
あるいは猪鼻いのはなまたは竹鼻などともあって、岡の端を鼻という方へ持って往ってあるが、自分の知っている下野しもつけ益子ましこの西の塙などはきわめて緩傾斜で鼻などはない。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
栃木県のものとしては、益子ましこの焼物や、烏山からすやまの和紙や、鹿沼かぬまほうきをまず挙げねばなりません。それほど仕事は盛であります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
下野の方から利根川に合流する鬼怒川と、その東の方、益子ましこの脇を通って南流する小貝川とがある。
故郷七十年 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そもそもこの山水土瓶の歴史を顧みますと、北は相馬そうま益子ましこ、中部は信楽しがらき明石あかし、南は野間のま皿山さらやまにも及び、多くの需用があって各地で盛に描かれました。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
しかもその絵に素晴らしいもののあることを、誰も否むことは出来ないでありましょう。益子ましこの山水土瓶もこれを立証してくれているものの一つであります。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
浜田が益子ましこにいるので、年々幾度か東京との間を往復し、栃木県には親しみが出来た。それに一時は半井なからい知事がおられたので、県下を旅する機会が更にふえた。
野州の石屋根 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
この記念すべき最初の一個は後年浜田庄司に贈った。きっと今も益子ましこの浜田の家に残っている事と思う。