百鬼夜行ひゃっきやこう)” の例文
百鬼夜行ひゃっきやこうの図と鳥羽絵とばえの動物漫画とは、さまざまなる寓意ぐういの下に描直かきなおされ、また当時物価の高低は富土講ふじこうの登山あるひは紙鳶たこの上下によりて巧に描示えがきしめされたり。
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
我国にも有形無形うけいむけい怪物ばけもの彼方あっちにも此方こっちにもゴロリゴロリころがって世の中はまるで百鬼夜行ひゃっきやこうの姿である。
大きな怪物 (新字新仮名) / 平井金三(著)
百鬼夜行ひゃっきやこうということはあるが、これは爛々らんらんたる朝のをあびて、その装束しょうぞくが同じからぬごとく、その武器ぶきやり太刀たち、かけや、薙刀なぎなた鉄弓てっきゅう鎖鎌くさりがま、見れば見るほど十人十色。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
あの和泉町いずみちょう一勇斎国芳いちゆうさいくによしさんが今度の御政事向の事をばそれとなく「みなもと頼光らいこう御寝所ごしんじょの場」にたとえて百鬼夜行ひゃっきやこうの図を描き三枚続きにして出したとかいう事で御座ります。
散柳窓夕栄 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
百鬼夜行ひゃっきやこう! 天ヶ丘からシトシトと京の町へさしてまぎれだした。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南蛮寺なんばんじ百鬼夜行ひゃっきやこう
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)