白雄しらお)” の例文
太祇蕪村一派の諸家その造詣ぞうけいの深さ測るべからざる者あり。暁台きょうたい闌更らんこう白雄しらおらの句つい児戯じぎのみ。(五月二日)
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
初蝶の小さく物にまぎれざる 白雄しらお
俳句とはどんなものか (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
そうして江戸の方はというと、蓼太りょうた白雄しらおらが門戸を張ってやって居るので、雑兵こそ非常な人数であるけれど、到底京に敵するなどは思いもよらぬ有様である。
俳句上の京と江戸 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
江戸の方は其角きかく嵐雪らんせつの句でも白雄しらお一派の句でも仮令たといいくらかの美しい処はあるにしても、多少の渋味を加へて居る処はどうしても寒牡丹にでも比較せねばなるまい。(五月七日)
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
○明和頃に始まつたしまりのある俳句、即ち天明調なるものは、天明と共に終りを告げて、寛政になると闌更らんこう白雄しらおの如き、半ばしまりて半ばしまらぬといふやうな寛政調と変つた。
病牀六尺 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
よひ/\にれしか此夜天の川 白雄しらお
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)