白子しろこ)” の例文
日が光る、くわつと暑い空気が淀む、鶏頭が笑ふ……石鹸を剃毛で掻き立てて顔一面に塗りつけると、白子しろこのやうに眼ばかり青く光り出す。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
しかしそれらのものよりも、私たちにとって心を惹くものはいわゆる「伊勢型いせがた」で、如何なるわけか、白子しろこでのみ栄えました。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
今年十八で、眉の可愛い、眼の細い下女のお菊は、白子しろこ屋の奥へ呼ばれた。主人あるじの庄三郎は不在るすで、そこには女房のお常と下女のお久とが坐っていた。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
通称は三右衛門さんえもんである。六せいの祖重光ちょうこうが伊勢国白子しろこから江戸に出て、神田佐久間町に質店しちみせを開き、屋号を三河屋みかわやといった。当時の店は弁慶橋であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
かりゆくかたや白子しろこ若松 翁
俳句への道 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
トリオイ 三重県白子しろこ
白子しろこしやう三郎つま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)