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疑団
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ぎだん
ふりがな文庫
“
疑団
(
ぎだん
)” の例文
去れど過去十年においてすら、解きがたき
疑団
(
ぎだん
)
を、来る一年のうちに晴らし去るは全く絶望ならざるにもせよ、殆んど
覚束
(
おぼつか
)
なき限りなり。
『文学論』序
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「あゝ藻西太郎は罪無きに相違なし」と呟き「罪なき者が何故に自ら白状したるや」と怪み、胸に此二個の
疑団
(
ぎだん
)
闘い、
微睡
(
まどろ
)
みもせず夜を明しぬ
血の文字
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
又
疑団
(
ぎだん
)
多き事件に就き取調べ候処、著述家の中には
斯様
(
かやう
)
なる事実の有り得べきことを疑ふ者少からず候へども
アンドレアス・タアマイエルが遺書
(新字旧仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
おれの胸に始めて
疑団
(
ぎだん
)
が
萠
(
きざ
)
したのは、正にその白拍子たるお前の顔へ、偶然の
一瞥
(
いちべつ
)
を投げた時だ。お前は一体泣いてゐるのか、それとも亦笑つてゐるのか。猿よ。人間よりもより人間的な猿よ。
動物園
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
アヽ是にて
疑団
(
ぎだん
)
氷解
(
ひょうかい
)
せり殺せしは支那人陳施寧殺されしは其弟の陳金起少も日本警察の関係に非ず唯念の為めに清国領事まで通知し領事庁にて
調
(
しらべ
)
たるに施寧は俄に店を
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
▼ もっと見る
「しかるについ両三日前に至って、美学研究の際ふとその理由を発見したので多年の
疑団
(
ぎだん
)
は一度に氷解。
漆桶
(
しっつう
)
を抜くがごとく痛快なる悟りを得て
歓天喜地
(
かんてんきち
)
の至境に達したのさ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
上篇(
疑団
(
ぎだん
)
)
無惨
(新字新仮名)
/
黒岩涙香
(著)
“疑団”の意味
《名詞》
心中に残る疑念のかたまり。
(出典:Wiktionary)
疑
常用漢字
小6
部首:⽦
14画
団
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
“疑”で始まる語句
疑
疑懼
疑惑
疑問
疑惧
疑念
疑心暗鬼
疑心
疑無
疑問記号