“畳鰯”の読み方と例文
読み方割合
たたみいわし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かわやへ立つとき、笹村は苦笑しながらそこを通った。女はうつむいて、畳鰯たたみいわしあぶっていたが、白い顔には酒の気があるようにも見えなかった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
菊の花をして、薄い海苔のりのように一枚一枚に堅めたものである。精進しょうじん畳鰯たたみいわしだと云って、居合せた甲子こうしが、さっそくひたしものに湯がいて、はしくだしながら、酒を飲んだ。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
魚類ぎょるいでは方頭魚あまだい未醤漬みそづけたしんだ。畳鰯たたみいわしも喜んで食べた。うなぎは時々食べた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)