“田舎縞”の読み方と例文
旧字:田舍縞
読み方割合
いなかじま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私達は眺望ちょうぼうのある二階の部屋へ案内された。田舎縞いなかじまの手織物を着て紺の前垂を掛けた、髪も質素に短く刈ったのが、主人であった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
桂次が今をるここもとは養家の縁に引かれて伯父伯母といふ間がらなり、はじめてこのへ来たりしは十八の春、田舎縞いなかじまの着物に肩縫あげをかしと笑はれ
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
私の考えでは、村で養蚕ようさんができるなら、百姓はその糸をつむいで仕事着にも絹物きぬものの着物を着て行けばいい。何も町の商人から木綿もめん田舎縞いなかじまや帯を買う必要がない。