“生絹”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すずし52.9%
きぎぬ41.2%
すぎぬ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
生絹すずしの声は懸命な厳格さをおびて、いつになく下ノ者に烈しく答えた。わたくしは何のためにここに訪れて来たのであろう。
荻吹く歌 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
ネルの單衣に涼しさうな生絹きぎぬの兵子帶、紺キャラコの夏足袋から、細い柾目の下駄まで、去年の信吾とは大分違つてゐる。
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
下の小袖も同じような白の生絹すぎぬである。もう一重その下に、紅梅の練絹ねりぎぬをかさねて袖口にのぞかせている。
新書太閤記:02 第二分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)