“きぎぬ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生絹63.6%
黄絹27.3%
黄布9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
畜生ちきしやう奴! 私はつと立つて電燈をパツとその方へ向けた。薄緑色の生絹きぎぬの笠を透かして青く漉されたオスラムの燭光が二階から出窓を斜めに暗い隣の屋根へさつとす。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
こればかりは本式らしい金モールと緋房ひぶさを飾った紫緞子むらさきどんすの寝台が置いてあって、女王様のお寝間ねまじみた黄絹きぎぬ帷帳とばりが、やはり金モールと緋房ずくめの四角い天蓋てんがいから
白菊 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
彼の意気たるやさかんであった。その朝は、星の下に、水垢離みずごりをとり、白木綿しろもめん浄衣じょうえを着て、黄布きぎぬのつつみを背中へはすにかけて結んだ。内に宸筆しんぴつの勅願をおさめたのだ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)