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生煮
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なまにえ
ふりがな文庫
“
生煮
(
なまにえ
)” の例文
度外視して粗悪な無造作な手数のかからない
生煮
(
なまにえ
)
の物ばかり食べるから顔の
光沢
(
つや
)
は内部から悪くなって青いような黒いような陰気な色になり
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
用意は周到であった其一段が甚だ宜しくって腐気と厭味と
生煮
(
なまにえ
)
とを離れたため、後の同路を辿るもののために先達となった体になったのでありましょう。
言語体の文章と浮雲
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ああ云ったら
叱
(
しか
)
られるだろうと、びくびくして筆を
執
(
と
)
るから、あの男は腹の中がかたまっておらん、理想が
生煮
(
なまにえ
)
だ、という弱点が書物の上に見え
透
(
す
)
くように写っている
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
早く煮て、早く食つて、早く膳を片附けて了ひたい……それが姉さんの癖でしたから、私も學校の方へ氣が
急
(
せ
)
かれる時などは、
生煮
(
なまにえ
)
の物でも何でもサツサと掻込んで、成るべく早いことをやりました。
幼き日:(ある婦人に与ふる手紙)
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
それを肉の上へかけたのがこのお料理です。しかし今度大原さんに差上げる時には
生煮
(
なまにえ
)
の硬いのに致しましょう
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
▼ もっと見る
今の世にそういう事をおっしゃっても少々無理ですがしかし今年の夏富士へ登山した人の話しに富士山の上で御飯を炊くとグラグラ
沸立
(
にえた
)
っていても御飯が
生煮
(
なまにえ
)
で何ほど長く煮てもよく出来ない
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
君のような人には大根でも
人参
(
にんじん
)
でも何でもよく煮ないで
生煮
(
なまにえ
)
の硬い方がいいのだろう。そういう人の処へお登和を
進
(
あ
)
げても折角苦心して柔く煮た料理がかえって君の気に入らんようでは
本意
(
ほい
)
ないね。
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
煮
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
“生”で始まる語句
生
生命
生憎
生活
生涯
生々
生垣
生物
生温
生死