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猿沢
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さるさわ
ふりがな文庫
“
猿沢
(
さるさわ
)” の例文
これほどの
利
(
き
)
き目がございましたから、まして一日二日と経って見ますと、奈良の町中どこへ行っても、この
猿沢
(
さるさわ
)
の池の竜の
噂
(
うわさ
)
が出ない所はございません。
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
狼藉を静めるべく赴いた
瀬尾太郎兼康
(
せのおたろうかねやす
)
の郎党六十余人を
搦
(
から
)
めとって、一々首を斬って
猿沢
(
さるさわ
)
の池畔に懸けならべたり、僧兵大衆まことに殺気だっていたのである。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
すわ敵寄せたるぞ、とこれを囲み六十四人を捕縛するや一人一人の首をはね、
猿沢
(
さるさわ
)
の池の端にずらりとかけ並べて見せしめとした。兼康からの報告をきくと今度は清盛も心底から怒った。
現代語訳 平家物語:05 第五巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
明日
(
あす
)
か
明後日
(
あさって
)
あたり、私をたずねて、当院へ聞きに参る者があるはずですが、もしその者が見えたときは、宮本は当所の
猿沢
(
さるさわ
)
の池のあたりにわらじを
解
(
と
)
いているゆえ、あの辺の
旅籠
(
はたご
)
の軒を見て歩け
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
猿沢
(
さるさわ
)
の池へ来た時も
衣掛
(
きぬか
)
けの柳の下で
ぐうたら道中記
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
▼ もっと見る
「
猿沢
(
さるさわ
)
辺に
円居
(
まどい
)
して」
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
そこで恵印は約束の手前、今更ほかに致し方もございませんから、渋々叔母の尼の
伴
(
とも
)
をして、
猿沢
(
さるさわ
)
の池が一目に見えるあの
興福寺
(
こうふくじ
)
の
南大門
(
なんだいもん
)
の石段の上へ参りました。
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
範宴は、立ちあがって、もいちど、
猿沢
(
さるさわ
)
の
池
(
いけ
)
の方へ戻ってみた。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
これはちと薬が利きすぎた——と思うと、浮いた声も自然に出なくなってしまいましたから、恵印はまた元の通り世にも心細そうな顔をして、ぼんやり人の海の向うにある
猿沢
(
さるさわ
)
の池を見下しました。
竜
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
猿
常用漢字
中学
部首:⽝
13画
沢
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
“猿沢”で始まる語句
猿沢池