“猿沢”の読み方と例文
読み方割合
さるさわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これほどのき目がございましたから、まして一日二日と経って見ますと、奈良の町中どこへ行っても、この猿沢さるさわの池の竜のうわさが出ない所はございません。
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
狼藉を静めるべく赴いた瀬尾太郎兼康せのおたろうかねやすの郎党六十余人をからめとって、一々首を斬って猿沢さるさわの池畔に懸けならべたり、僧兵大衆まことに殺気だっていたのである。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
すわ敵寄せたるぞ、とこれを囲み六十四人を捕縛するや一人一人の首をはね、猿沢さるさわの池の端にずらりとかけ並べて見せしめとした。兼康からの報告をきくと今度は清盛も心底から怒った。