片桐かたぎり)” の例文
そのさわぎもやっとおさまって、おしまいの片桐かたぎりコトエの出席をとったときにはもう、四十五分の授業時間はたってしまっていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
二十三日には浪士らは片桐かたぎりまで動いた。その辺から飯田へかけての谷間たにあいには、数十の郷村が天龍川の両岸に散布している。
夜明け前:02 第一部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
さて、映画館の事件があってから一週間ほどたって、目黒めぐろ区の片桐かたぎりさんのおうちに、おそろしいことがおこりました。
仮面の恐怖王 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
と、いかにもそらとぼけた質問しつもんをだして、そばにひかえている片桐かたぎり福島ふくしま脇坂安治わきざかやすはるなど、ツイせんだってしずたけで七ほんやりの名をあげた若い人たちをかえりみたが、またすぐに床几しょうぎからこしを立てて
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小ツルと松江まつえがとびとびして勇みたった。だまっているのは早苗さなえと、片桐かたぎりコトエだけである。早苗はもちまえの無口からであったが、コトエのほうは複雑ふくざつな顔をしていた。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
まあ三年間の土産みやげと言えば、古史伝の上木じょうぼくを手伝って来たくらいのものです。前島正弼まさすけ、岩崎長世、北原稲雄、片桐かたぎり春一、伊那にある平田先生の門人仲間はみんなあの仕事を熱心にやっていますよ。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
片桐かたぎりマコトさん」
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)