爺様じさま)” の例文
旧字:爺樣
足をおさえた片手をうしろへ、腰の両提ふたつさげの中をちゃらちゃらさせて、爺様じさま頼んます、鎮守ちんじゅ祭礼まつりを見に、頼まれた和郎わろじゃ、と言うと、船を寄せた老人としよりの腰は
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
亀井戸寄りの町中まちなかで、屋台に山形の段々染だんだらぞめ錣頭巾しころずきんで、いろはを揃えた、義士が打入りの石版絵を張廻わして、よぼよぼの飴屋あめや爺様じさまが、しわくたのまくり手で、人寄せにそのかね太鼓をたたいていたのを
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)