煎藥せんやく)” の例文
新字:煎薬
毒藥は宵のうちに煎藥せんやくに交ぜてお袖に呑ませ、その毒が利いて死ぬまで、お君を姉の部屋へやらないやうに、庭に誘ひ出したのだらう。
取らねば大事に成んも知れず大切なる腫物しゆもつなれば隨分ずゐぶんお大事に成るべしとて煎藥せんやく膏藥かうやくとを調合てうがふして置て行ければお花は彌々いよ/\むねやすからず醫者のをしへたる通り腫物に膏藥かうやくはり煎藥せんやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
六十歳の壽齋は、十六歳のめかけを迎へる氣で、したゝか鳥兜とりかぶと煎藥せんやくを呑んだのだ、お道は幸ひにその爪を免れたが壽齋は死んでしまつたのだ。
「行つて搜して來ませうか。土瓶の中には煎藥せんやくがあつたやうですから、埃溜ごみためにでも捨ててあるかもわかりません」
「昨夜、お袖さんに煎藥せんやくを呑ませたのは、妹のお君さんだと聽いたからだ。俺はその始末が知り度かつたのだ」
身體の弱いお袖が、寢る時煎藥せんやくを飮むことになつて居るんだが、その藥の中に、毒が入つてゐたのだよ。
盛る氣になつたのだらう。ところがその晩自分より一と足先に、主人の煎藥せんやくに毒を
又は朝起きて直ぐ呑む煎藥せんやくなりに、毒藥を投り込む者があるに相違ない。