無禮なめ)” の例文
新字:無礼
りながら、君主との無禮なめなるにはさふらへども、ひめ殿との夫人ふじんとならせたまふまへに、餘所よそをつとさふらふぞや。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ベルナルドオは祭の王のよしなき戲を無禮なめしといきどほり、そのまゝ樓を走り降りてむちうち懲らさばやといひしを、樂長はのひと/″\と共になだめ止むるほどに
無禮なめげにも我がの前にひろごれる河馬のゐしきのあなむくむくし
河馬 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
我が無禮なめなるをゆるし給へ。君等の歩み寄り給ひしときは、われ早くこゝに坐して涼をむさぼり居たり。御物語の祕事ひめごとと覺しきには、後に心付きしが、せんすべなかりしなり。
病みしは僅に二日ばかりなりしが、その間アントニオ、アントニオとのみ呼び續け候ひぬ。わがかく檀那の御名おんなをいふを無禮なめしとおもひ給ふな。母は唯一目アントニオを見て死なんといひき。