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火放
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ひつ
ふりがな文庫
“
火放
(
ひつ
)” の例文
「ははは。
火放
(
ひつ
)
け
人
(
びと
)
が、火に追われて、
逃
(
に
)
げ
端
(
ば
)
を失うているような。……そのような老師を、正季もまた、何でお訪ねして行ったのか」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「だって親分。あの日、仲吉が
火放
(
ひつ
)
け道具を見つけて、あわてて焼いたじゃありませんか」
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
火放
(
ひつ
)
け強盗はおろかなこと、この屋敷から或る時は甲州へ向けて一手の人数が繰出される。或る時は下総、或る時は野州あたりへ繰出して、そこで大仕掛な
一揆
(
いっき
)
の陰謀が持ち上る。
大菩薩峠:22 白骨の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「並木の蔭へでも引込んでいろ。それでなくとも、六条の町の
火放
(
ひつ
)
けは、
天城四郎
(
あまぎのしろう
)
のしわざだと、もう俺たちの噂が、火よりも迅く迫っている」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
火放
(
ひつ
)
け道具に使つた、松も、油も、綿も、周助の家には似寄りの品も見付かりません。
銭形平次捕物控:059 酒屋火事
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「え、
火放
(
ひつ
)
けが来ているのか」
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
わしが再びそんな魔道に落ちぬのも、養うて下さる御主人のお
庇
(
かげ
)
と常に思うていたら——その
才謀
(
さいぼう
)
学識の人いちばい優れている御主人が、地獄の
火放
(
ひつ
)
けをなされようとは。
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
落人
(
おちゅうど
)
の
追剥
(
おいはぎ
)
、あちゆる
戦場稼
(
いくさばかせ
)
ぎ、
火放
(
ひつ
)
け殺人
誘拐
(
かどわか
)
し——やらない悪事はないくらいだからなあ
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この土地ばかりでなくひとたび
戦禍
(
せんか
)
に見舞われたあとには、村にも町にもたくさんな家なき子が出来、それが忽ち、野盗の手先や、寺荒しや、
火放
(
ひつ
)
け
鳶
(
とんび
)
や、戦後の死骸
剥
(
は
)
がしなどになって
新書太閤記:10 第十分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いったい何をして捕まって来たのだ。
火放
(
ひつ
)
けか、
窃盗
(
せっとう
)
か、
空巣
(
あきす
)
ねらいか」
茶漬三略
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「こよいの
火放
(
ひつ
)
けは、おのれの
仕業
(
しわざ
)
か」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「ははあ。
火放
(
ひつ
)
けですか」
新書太閤記:01 第一分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
火
常用漢字
小1
部首:⽕
4画
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
“火放”で始まる語句
火放泥棒