“潮時”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しおどき75.0%
しほどき25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「船の出る潮時しおどきまでは後一とき(今の二時間)ほどしかない。その間にとくと見定めておきたいが、どこじゃ、その男女ふたりが隠れた部屋は?」
鳴門秘帖:04 船路の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
もうほんとうに潮時しおどきだった。もうほんの少したったら、彼らは二人でうまく事務室から飛び出すことができるのだ。
火夫 (新字新仮名) / フランツ・カフカ(著)
さうすると円朝ゑんてうさん、その死骸しがいういふ潮時しほどきであつたか知らないが、流れ/\て塩原しほばらまへ桟橋さんばしへ着いたさうだ。
塩原多助旅日記 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
潮時しほどきづした後は、退屈なものなのだと、ゆき子は汚れた手拭ひで、ゆつくりからだを洗つた。煤けた狭い風呂場のなかで、躯を洗つてゐる事が、嘘のやうな気がした。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)