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溢
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みなぎ
ふりがな文庫
“
溢
(
みなぎ
)” の例文
其処では各の人々がお互にアンディフェランでノンシャランで、各の中に静かな泉を
溢
(
みなぎ
)
らせ乍ら、絶えざる細い噴水を各の道に流し流し行き交うてゐる。
群集の人
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
それでも彼はなお進もうとする、その顔には残酷醜悪な色が
溢
(
みなぎ
)
っている。二人の視線ははたと合って、互に
屹立
(
きつりつ
)
したまま
深讐仇敵
(
しんしゅうきゅうてき
)
のごとくに猛烈に睨み合った。
水晶の栓
(新字新仮名)
/
モーリス・ルブラン
(著)
ギラギラとした逆光線をまともに面上に享けて、大口をあけて叫んでゐる堀口等の表情が、嘗て覚えたこともない獰猛さを
溢
(
みなぎ
)
らせて、寧ろ怪奇的に、鬼のやうに滝本の眼にも映つた。
南風譜
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
世界はアナクロニズムに
溢
(
みなぎ
)
つたのだ。
小詩論:小林秀雄に
(新字旧仮名)
/
中原中也
(著)
早朝から飴色の陽が
溢
(
みなぎ
)
る静かなうらうらとする朝ばかりが続いてゐた。二人は、釣籠井戸から汲まれる冷水で顔を洗ふと、もう家には上らずに蜜柑の樹の蔭で
牛乳
(
ミルク
)
だけを飲んで出かけた。
F村での春
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
溢
漢検準1級
部首:⽔
13画
“溢”を含む語句
溢出
充溢
横溢
脳溢血
噴溢
吹溢
居溢
満溢
漲溢
汪溢
溢漲
溢水
溢美
旺溢
溢血
聞溢
立溢
脳溢血症
高麗加世溢
盛溢
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