“漲溢”の読み方と例文
読み方割合
ちょういつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見て居るうちに大井川奥の強い力ある山の呼吸が、石炭の煙や汽笛の響に濁り切った都会の空気に漲溢ちょういつして、懐しい山肌の匂が体に滲み込んで来るように思われる。
望岳都東京 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
漲溢ちょういつせる光明である。あけぼのの光に対抗し得る蝙蝠こうもりは一つもない。どん底から社会を照らすべきである。
性格はきしり揺らいでいた。他人の眼には、その地震は、その内部の大漲溢ちょういつは、少しも見えなかった。クリストフ自身にも、意欲し創造し生存するの力がないことだけしか、見えなかった。