“噴溢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふきあふ66.7%
ふきこぼ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
、御手洗は高く、稚児は小さいので、下を伝うてまはりを廻るのが、宛然さながら、石に刻んだ形が、噴溢ふきあふれる水の影に誘はれて、すら/\と動くやうな。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
……其処そこ屋根囲やねがこいした、おおいなる石の御手洗みたらしがあつて、青き竜頭りゅうずからたたへた水は、つすら/\と玉を乱して、さっすだれ噴溢ふきあふれる。其手水鉢そのちょうずばち周囲まわりに、ただ一人……其の稚児ちごが居たのであつた。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
お静は慣れし手元に噴溢ふきこぼるるばかり酌して
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)