“湯沸(ゆわ)” の例文
お竹(たけ)が、同情(どうじょう)をしたように、このアルミニウムの湯沸(ゆわ)かしは、町(まち)から買(か)われて、この家(うち)にきてから、すでに久(ひさ)しい間(あいだ)働(はたら)いてきました。
人間と湯沸かし (新字新仮名) / 小川未明(著)
八は傍(そば)にある湯沸(ゆわ)かしの湯を割つて、又一口飲んで見る。口当りが好いので、ぐつと飲む。時計が二時を打つた。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
なぜなら、その湯沸(ゆわ)かしは、黒(くろ)くすすけて、まるでいたずらっ子(こ)の顔(かお)を見(み)るように、墨(すみ)を塗(ぬ)ったかと思(おも)われたほどだからです。
人間と湯沸かし (新字新仮名) / 小川未明(著)
すすけた湯沸(ゆわ)かしは、お勝手(かって)もとの冷(つめ)たい板(いた)の間(ま)に置(お)かれたときに、お竹(たけ)はその湯沸(ゆわ)かしを見(み)て、かわいそうになりました。
人間と湯沸かし (新字新仮名) / 小川未明(著)