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比翼塚
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ひよくづか
ふりがな文庫
“
比翼塚
(
ひよくづか
)” の例文
その頃年少のわたくしがこの寺の所在を知ったのは宮戸座の役者たちが新
比翼塚
(
ひよくづか
)
なるものに香華を手向けた話をきいた事からであった。
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
「男同志の
比翼塚
(
ひよくづか
)
ってものは天下無類だろう。皆絶交されてしまったのにたった一人残ったところを見ると、僕も多少変人かね?」
変人伝
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
そこで米友は庇の上へ腹這いになって下をのぞいて見ると、食事を
了
(
おわ
)
ったお歴々の連中は、しきりに
比翼塚
(
ひよくづか
)
の噂をしているらしい。
大菩薩峠:20 禹門三級の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
前にいった瀧泉寺門前の料理屋
角伊勢
(
かどいせ
)
の庭内に、例の
権八
(
ごんぱち
)
小紫
(
こむらさき
)
の
比翼塚
(
ひよくづか
)
が残っていることは、江戸以来あまりにも有名である。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この人達は終生変ることのない精神的な愛情をかわしたなんて書いてありましたっけ。まあ
比翼塚
(
ひよくづか
)
のようなものですね。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
この寺には何でも司馬江漢や小林平八郎の墓の外に名高い浦里時次郎の
比翼塚
(
ひよくづか
)
も建っていたものである。僕の司馬江漢を知ったのは勿論余り古いことではない。
本所両国
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
御二方
(
おふたかた
)
そろって、あたかも
比翼塚
(
ひよくづか
)
と申してもいいような有様の下に眠らせ
給
(
たも
)
うておらるるのである。
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
雑司ヶ谷の島村抱月、松井須磨子の
比翼塚
(
ひよくづか
)
は、生々しい記憶が付き纏っているが浅草には白井権八と小紫の比翼塚が伝説的な存在として、実話とはおよそ縁の遠い懐かしさを感じさせる。
随筆銭形平次:14 捕物帖談義
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「偉い!
楠公
(
なんこう
)
以上、赤穂義士以上、
比翼塚
(
ひよくづか
)
を立てろ!」というようなことになるのであります。
大菩薩峠:14 お銀様の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
僕は萩寺の門を出ながら、昔は
本所
(
ほんじよ
)
の
猿江
(
さるえ
)
にあつた僕の家の
菩提寺
(
ぼだいじ
)
を思ひ出した。この寺には
何
(
なん
)
でも
司馬江漢
(
しばかうかん
)
や
小林平八郎
(
こばやしへいはちらう
)
の墓の
外
(
ほか
)
に名高い
浦里時次郎
(
うらざとときじろう
)
の
比翼塚
(
ひよくづか
)
も残つてゐたものである。
本所両国
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
“比翼塚”の解説
比翼塚(ひよくづか)は、愛し合って死んだ男女や心中した男女、仲のよかった夫婦を一緒に葬った塚。墓。めおと塚。
(出典:Wikipedia)
比
常用漢字
小5
部首:⽐
4画
翼
常用漢字
中学
部首:⽻
17画
塚
常用漢字
中学
部首:⼟
12画
“比翼”で始まる語句
比翼
比翼連理
比翼紋
比翼蓙
比翼絞