母様はゝさま)” の例文
旧字:母樣
内儀かみさん貴方あんた人がいからき腹ア立つがお隅さんはそんな人でなえ、わしが知っているから、さてお隅さん、此処こゝなア母様はゝさまア江戸を見たこともなし
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
今聞けば実に呆れて物が云われねえ奴だ、お母様はゝさま誠に有り難うございまするが、あなたが親父へ義理を立てゝ、此奴等こいつを逃がして下さいましても天命はのがれられませんから
わたくしも早く来たいのだけれども、兄上もお姉様あねえさまもお母様はゝさまもお休みにならず、奉公人までが皆熱い/\と渋団扇しぶうちわを持って、あおぎ立てゝ凉んでいて仕方がないから、今まで我慢して
はからずも母様はゝさまのお蔭にて本懐を遂げ、江戸へ立帰り、主家しゅうか再興の上わたくしは相川のいえを相続致しますれば、お母様をお引取申して、必ず孝行を尽す心得、さすれば忠孝の道も全うする事が出来