武辺者ぶへんしゃ)” の例文
御房の迷いと、拙者の迷いとは、だいぶへだたりがある。——われらごとき武辺者ぶへんしゃは、まだまだ迷いなどというのも烏滸おこがましい。ただあまりに血に飽いてすさんだ心のやすみ場を
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
同じ様な事あり畢竟ひっきょう何故なにゆえとも分明わからねど世間に知れれば当楼このうち暖簾のれんきずつくべし、この事は当場このばぎり他言は御無用に願うと、依嘱たのま畏々おそるおそるあかしたる事ありと、僕に話したが昔時むかし武辺者ぶへんしゃ
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
亥十郎は、むっとした容子を抑えて、武辺者ぶへんしゃらしい一礼をすると、すぐ立ち去ってしまった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いくさとなったら、こういう連中が誰より先に血を見るのだろうと思われるような武辺者ぶへんしゃばかりだった。颱風の卵のように、どれを見ても、物騒なつらだましいをそなえているのである。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)