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欵待
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もてなし
ふりがな文庫
“
欵待
(
もてなし
)” の例文
彼は貴婦人の
貌
(
かたち
)
に
耽
(
ふけ
)
りて、その
欵待
(
もてなし
)
にとて携へ来つる双眼鏡を参らするをば気着かでゐたり。こは殿の
仏蘭西
(
フランス
)
より持ち帰られし名器なるを、
漸
(
やうや
)
く
取出
(
とりいだ
)
して
薦
(
すす
)
めたり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
さてわれは姫に
對
(
むか
)
ひてかたばかりの詞を掛けしに、その答いと優しく、他の親族の人々と我との間に、何の
軒輊
(
けんち
)
するところもなき如し。こは此
御館
(
みたち
)
に來てより、始ての
欵待
(
もてなし
)
ともいひつべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
古式を重んずる
欵待
(
もてなし
)
のありさまが、間もなくそこにひらけた。
土器
(
かわらけ
)
なぞを三宝の上に載せ、挨拶かたがたはいって来る髪の白いおばあさんの後ろからは、十六、七ばかりの孫娘が
瓶子
(
へいじ
)
を運んで来た。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
欵待
(
もてなし
)
置て早々文藏方へいたり只今我等方へ御侍士一人御入にて
斯樣々々
(
かやう/\
)
の御尋ねあり貴樣に後暗き事の有べき樣なけれど一
應
(
おう
)
申聞ると申せしに文藏は
内心
(
ないしん
)
ぎよつとなせしかども
素知
(
そしら
)
ぬ體にて其は一向心當りもなしと申を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
欵
部首:⽋
11画
待
常用漢字
小3
部首:⼻
9画
“欵”で始まる語句
欵冬
欵
欵乃
欵苳