てすり)” の例文
人々さかなかばにいたりし時、茅屋ばうをく楼上ろうしやうに四五人の美婦びふあらはれ、おの/\てすりによりて、はるかにこの人々をゆびさすもあり、あるひはわらひ、あるひは名をよび、あるひは手をうちたゝき
それはてすり雕彫ちょうこくをした朱のまどの見える美しい舟であったが、中から笙に合せて歌う歌声がかすかに聞えていた。水の上には霞がかかってあるかないかの波がゆるく画舫にからんでいた。
西湖主 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
庭のてすり、朱緑間錯、釣燈籠凡三百にあまり申候。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
人々さかなかばにいたりし時、茅屋ばうをく楼上ろうしやうに四五人の美婦びふあらはれ、おの/\てすりによりて、はるかにこの人々をゆびさすもあり、あるひはわらひ、あるひは名をよび、あるひは手をうちたゝき