横川よこかわ)” の例文
つぎの日、並木のまばらな田舎路をドライヴして馬家溝ばかこう横川よこかわおきほか四烈士の墓を見た。荒原の真ん中に高い記念碑が建っている。
踊る地平線:01 踊る地平線 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
普通の中仙道は松井田から坂本さかもと軽井沢かるいざわ沓掛くつかけ宿々しゅくじゅくを経て追分おいわけにかかるのが順路ですが、そのあいだには横川よこかわの番所があり、碓氷うすいの関所があるので
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
四月さくに渋江氏は亀沢町の邸宅を立ち退いて、本所横川よこかわの津軽家の中屋敷にうつった。次で十一日に江戸を発した。この日は官軍が江戸城を収めた日である。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
萩原新三郎はぎわらしんざぶろう孫店まごだなに住む伴蔵ともぞうれて、柳島やなぎしま横川よこかわへ釣にっていた。それは五月の初めのことであった。新三郎は釣に往っても釣に興味はないので、吸筒すいづつの酒を飲んでいた。
円朝の牡丹灯籠 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
横川よこかわの関所のとこも貴方はお手形が有りましょう、越えて入らっしゃいましたから、私どもでも安心はして居りますが、何しろ御病気の中だから、毎朝宿賃を頂戴いたす筈ですが、それも御遠慮申して
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
おき横川よこかわと一緒に招魂社にまつられてもイイわけだ。
最後の大杉 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)