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榎本屋
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えのもとや
呼出し其方兩人は是より
直樣紀州表和歌山へ赴き大黒屋源左衞門
榎本屋三藏の
兩人を調べ澤の井が宿を尋ね天一坊の身分を
渡世としお
三婆々と
呼れたり娘も
追々成長して
容貌も可なりなるにはや年頃に
成ば手元に
置も爲によからじ
何方へ成とも
奉公に
出さんと口入の
榎本屋三藏を
同道致し城下へ參り
榎本屋三藏に頼み
加納將監樣へ
御針奉公に出し
遣し候に其
後病氣なりとて
宿へ下り母の
許に居候が何者の
胤なるか
懷姙致し居候故
村中取り/″\
噂を