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楊枝箱
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ようじばこ
出て来ると
楊枝箱に
真鍮の大きな
金盥にお湯を
汲って
輪形の大きな
嗽い茶碗、これも
錦手か何かで
微温の頃合の湯を取り、焼塩が少し入れてあります。
若き
男女の
相倚り
相戯るるさまに至りては元より枚挙に
遑あらざれど、その
中『
英対暖語』第三巻に男は
屏風引廻したる夜具の上に起直り
楊枝箱片手に
草楊枝を使へば
などと追々増長して、師匠の
布子を着て
大胡坐をかいて、師匠が
楊枝箱をあてがうと坐ってゝ楊枝を
遣い
嗽をするなどと、どんな紙屑買が見ても
情夫としか見えません。