木兎みみづく)” の例文
はねのゆがんだ木兎みみづくは牛に踏ませてやりませうか、馬に踏ませてやりませうか、うしろの沼へ捨てませうか
都会と田園 (新字旧仮名) / 野口雨情(著)
明神の山の木兎みみづくのごとく、あまりにその耳を尖らしあまりにその眼を丸くしすぎたりと責むる人あらば如何。はて是非もなし。この責任のみは自分が負はねばならぬなり。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
そのへんにも幾つかほこらがあり、種々の神仏しんぶつが祭つてあるらしいが、夜だからよくは分からない。老木のこずゑには時々木兎みみづく蝙蝠かうもりが啼いて、あとはしんとして何の音もしない。
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
横町も表も揃ひは同じ真岡まおか木綿に町名くづしを、去歳こぞよりはからぬかたとつぶやくも有りし、口なし染の麻だすきなるほど太きを好みて、十四五より以下なるは、達磨だるま木兎みみづく、犬はり子
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
正午の村に 木兎みみづくが啼いてゐる あの岡の あの森で啼いてゐるのか
山果集 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
木兎みみづくが鳴いてゐる
一点鐘 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
木兎みみづくさん
十五夜お月さん (旧字旧仮名) / 野口雨情(著)
木兎みみづく
青い眼の人形 (新字新仮名) / 野口雨情(著)