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最前
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さっき
ふりがな文庫
“
最前
(
さっき
)” の例文
私の背後に突立った若林博士は、
最前
(
さっき
)
からの通りの無表情な表情をして、両手をうしろにまわしたまま、私をジッと見下していた。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
そこでいろいろ考えたのですが、丁度
最前
(
さっき
)
の友達が死んで間もなくであったものですから、
咄嗟
(
とっさ
)
に思いついてその友達の話をすることにしたのです。
あの世から便りをする話:――座談会から――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
甲給仕
足下
(
おぬし
)
をば、
大廣間
(
おほびろま
)
で、
最前
(
さっき
)
から呼ばってぢゃ、
探
(
さが
)
してぢゃ、
尋𢌞
(
たづねまは
)
してぢゃ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
「だって旦那、
最前
(
さっき
)
おっしゃったでしょ、かね(金)のおちんこ」
艶色落語講談鑑賞
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
最前
(
さっき
)
までは粗末な着物を着た乞食姿で、土の上に倒れていた筈なのに、今は白い軽い絹の寝巻を着て、柔らかい厚い
布団
(
ふとん
)
の中に埋もっている。
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
▼ もっと見る
「こっちがお願いするといってるじゃねえか
最前
(
さっき
)
から」
小説 円朝
(新字新仮名)
/
正岡容
(著)
皆この書物を読みながらそのお話しの通りに自分が
為
(
し
)
たように思っただけで、本当は矢張り
最前
(
さっき
)
からここに立ったままで
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
これは大変と
吃驚
(
びっくり
)
して袋を調べて見ると、
最前
(
さっき
)
美留女姫が鋏で切り破った穴が、袋の底に三角に
開
(
あ
)
いている。お爺さんはこれを見ると
憤
(
おこ
)
るまい事か——
白髪小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
もっとも
最前
(
さっき
)
のように若くは見えなかったが……眼の大きい……唇の小さい……二重腮の……耳輪の痕のある……成熟し切った女に見えたが……しかし
童貞
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
……と同時に少年も私が読み終るのを待ちかねていたらしく、うつむいていた顔を上げたが、その眼は
最前
(
さっき
)
の通り黒水晶のように静かに澄み切っていた。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
最前
(
さっき
)
、ゴトーンといったのは何だったのか知らんと考えて見ましたが、もしかしたら僕の思違いかも知れないと思いましたから又、二階に上って来て母の顔を見ますと
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
私は無言のまま、
最前
(
さっき
)
から挟んでおいた体温器を取り出して、副院長の前にさし出した。
一足お先に
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
イヤッ……これあどうも……
最前
(
さっき
)
から平気で色眼鏡を外したり、僕と一緒に男便所へ入ったりされるから
真逆
(
まさか
)
と思っておりましたが……ハハア……
貴女
(
あなた
)
がサイ・メイ・ロン君の青紅嬢で
焦点を合せる
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
……ところが又、こいつを聞くと同時に、
最前
(
さっき
)
から捻じれるだけ捻じれていた吾輩の神経がモウ
一
(
ひ
)
と捻じりキリキリ決着のところまで捻じ上ってしまったから止むを得ない。モウこれまでだ。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
暇さえあれば
亜米利加
(
アメリカ
)
の新聞を読んで、色んな犯罪事件を研究するのを楽しみにしていたのですが、そのうちに
最前
(
さっき
)
お話ししましたような事から、思いがけなく日本の新聞が手に入りまして
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
フト
身体
(
からだ
)
中がゾクゾクと
寒気立
(
さむけだっ
)
て来たようなので気がついて見ると、私はいつの間にか
最前
(
さっき
)
の九州帝国大学精神病科の教授室に帰っていて、最前腰をかけていた回転椅子に、最前のように腰をかけて
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
“最前”の意味
《名詞・形容動詞》
一番前または先。
さっき。さきほど。
(出典:Wiktionary)
最
常用漢字
小4
部首:⽈
12画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
“最前”で始まる語句
最前列