曠古こうこ)” の例文
曠古こうこの大学理の流動、旋転が、一々大光明を発して、万華鏡まんげきょうの如く華やかに、グルリグルリと廻転しつつ、あなたの眼の前に……
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その夜、石舟斎は、一族や家臣を呼びあつめて、家康の内書を披露ひろうした。もとより石舟斎自身も、年こそよれ出陣して、曠古こうこの大戦に加わる意気であった。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
幸にも、その時聖徳太子のような曠古こうこの大天才が此世にあらわれて一切の難事業を実に見事に裁決させられた。国是は定まり、国運は伸び、わけて文化の一新紀元がかくせられた。
美の日本的源泉 (新字新仮名) / 高村光太郎(著)
日本が初めて欧州の強国を相手にした曠古こうこの戦争、世界の歴史にも数えられるような大きな戦争——そのはなばなしい国民の一員と生まれて来て、その名誉ある戦争に加わることもできず
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
御自身に発見された曠古こうこの大学理の実験と、貴方の御運命とを完全に一致させるべく、動かすべからざる計劃を立てて、その研究を進めて来られたのです
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
正木先生の独創にかかわ曠古こうこの精神科学の実験は、貴方とあの六号室の令嬢が、めいめいに御自分の過去の記憶を回復されまして、この病院を御退院になって
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
曠古こうこの大震災はこのような人々を一様に単純化した。情熱化した。智識、見識、プライド、又はこれに伴う人格等のすべてを奪い去って、平等に本能の飢渇に陥れた。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
つまりその滝の横に運河を掘ってその滝の上流をき止めて、滝壺の水を掻き干して、底の方に溜まっている四百億円の砂金をスコップで貨車へ積み込もうという曠古こうこの大事業だ。
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)