昔譚むかしばなし)” の例文
露西亜の昔譚むかしばなしに、ある農夫ムジクが死にかゝつた時、火酒ウオツカを一壜と蝋燭を五丁棺のなかへ入れて呉れと遺言したのがある。理由わけを聞くと
その後故あって廃業して仕舞い一場いちじょう昔譚むかしばなしを今日に残したその妻も今はく亡き人の数に入った。
これは土耳其トルコ昔譚むかしばなしにある話だが、寺内総督が政権譲渡ゆづりわたしで大隈侯の撞木杖クラツチ周囲まはりをうろ/\したのなぞは、すつかりこれに似てゐる。土耳其人だつて馬鹿には出来ない。