“旅装”のいろいろな読み方と例文
旧字:旅裝
読み方割合
たびよそお65.0%
りょそう20.0%
たびごしらえ5.0%
たびよそおい5.0%
なり5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
又八は、なるべくときを過ごそうと考えていつまでも虎の皮の前に立っていた。——すると、ふと自分の顔の前に、旅装たびよそおいの老夫婦が立って
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山中湖畔の清渓寮せいけいりょうは日本青年館の分館で、全国の青年に親しまれている山小屋風な建物である。ここに旅装りょそうをとくと、朝倉先生はみんなに言った。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
反対のほうから丘を駈け登って来た旅装たびごしらえの武士が一人、佐和の姿を認めると、あっと叫びながら走り寄って来た。
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
歩みぶりが甚だ悠長ゆうちょうで、旅装たびよそおいは常習のことだから、五分もすきはないが、両腕を胸に組んで、うつらうつらと歩いて行く歩みぶりは、いくら月明の夜だからといって、案外な寛怠かんたいぶりであります。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
洋服、脚絆きゃはん草鞋わらじ旅装なりで鳥打ち帽をかぶり、右の手に蝙蝠傘こうもりを携え、左に小さな革包かばんを持ってそれをわきに抱いていた。
忘れえぬ人々 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)