“寛怠”の読み方と例文
読み方割合
かんたい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兵馬としては、これより以上の寛怠かんたいはできないらしいが、その寛怠が女の足では、追従のできないほどの急速力とも見られるようです。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
かく恐ろしき大暴風雨おおあらしに見舞いに来べき源太は見えぬか、まだ新しき出入りなりとて重々来ではかなわざる十兵衛見えぬか寛怠かんたいなり、ひとさえかほど気づかうにおのがせし塔気にかけぬか
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
歩みぶりが甚だ悠長ゆうちょうで、旅装たびよそおいは常習のことだから、五分もすきはないが、両腕を胸に組んで、うつらうつらと歩いて行く歩みぶりは、いくら月明の夜だからといって、案外な寛怠かんたいぶりであります。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)