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於虎
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おとら
だから
四十面をさげながら小姓組の
於虎や於市などからも、臆病者臆病者と、のべつ
揶揄されているふうなので、秀吉はつねに
不愍に思い、庭から引き上げて
「敵の左翼、
長良山とは、最も近い。——
於虎も腕をうずかせておろう」
かつての加藤
於虎、福島
於市、
脇坂甚内、片桐
助作、平野
権平、大谷
平馬、石田佐吉などのいわゆる
子飼の子どもたちも、いまは
悉く二十四、五から三十近い若者となり、殊に
賤ヶ
嶽このかたは
「新参の
於虎を、よく面倒みてやらねばいかぬ」