ちらか)” の例文
店をはずれて、ひょろひょろとした柳で仕切った、そのかどを見ると、小児こどもが遊んでいたらしく、めんこが四五枚、ばらに靴脱ぎのたたきの上へちらかって、喇叭らっぱが一ツ、式台に横飛び。
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
貴様達の後には犬のくそがある。それが貴様達には見えないだろう。前には山芋を掘った穴がある。能く貴様等は落ちなんだものだ。右には木の根が張っている。左には石や瓦のかけがちらかっている。
怪異暗闇祭 (新字新仮名) / 江見水蔭(著)