故意わざ/\)” の例文
能々よく/\見るに殊のほか大掛おほがかりなりしかば心中大に悦び段右衞門に向かひて我等此節は不仕合ふしあはせにて諸事に運惡うんわる資本もとでまでまけうしなひたり因て此藤澤宿迄故意わざ/\無心むしんに來しなり又我等が仕合しあはせよく返濟へんさいすべきあひだ暫時しばらくうち金子五十兩貸給かしたまはれと申ければ段右衞門も大事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
立てやゝ久敷ひさしく考へ居たりしが靱負に向ひ此は甚だうらなひ難し早く歸り給へと云ふに靱負ゆきへ如何にも心得ぬ面色おももちにて某しの卦は何故にうらながたきや察する所へうからざれば白地あらはに示し難きならんか然ども故意わざ/\まゐりしこと故何事なりとも忌憚いみはゞかりなくうらなひ下されよと云ひければ白水翁かしら
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)