損亡そんもう)” の例文
ついにその商社の分散するに至らば、その損亡そんもうは商社百人一様の引受けなるべし。愚もまたはなはだしきものと言うべし。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
山木がために参謀となり牒者ちょうじゃとなりて、その利益の分配にあずかれるのみならず、大胆にも官金を融通して蠣殻町かきがらちょうに万金をつかまんとせしに、たちまち五千円余の損亡そんもうを来たしつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
しかるに今その敵に敵するは、無益むえきなり、無謀むぼうなり、国家の損亡そんもうなりとて、もっぱら平和無事に誘導ゆうどうしたるその士人しじんひきいて、一朝いっちょう敵国外患がいかんの至るに当り
瘠我慢の説:02 瘠我慢の説 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
つまり損亡そんもうとてはなくして苦楽あいつぐのい、平均してなお余楽よらくあるものと知るべし。
日本男子論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
およそ商売において、最初より損亡そんもうを企つる者あるべからず。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)