かい)” の例文
娘は、へやうちに閉じこもって、一心に蝋燭の絵をかいていました。しかし年より夫婦はそれを見ても、いじらしいとも哀れとも思わなかったのであります。
赤い蝋燭と人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「三四郎」には大学生の事をかいたが、この小説にはそれから先の事を書いたからそれからである。
『それから』予告 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
西王母せいおうぼに頭の凹凸した桃のかいてあるは、その蟠桃のく上等なのです。支那の内地にはその種類に大層大きくって美味しくってそれこそ東方朔とうほうさくが盗んで逃げそうなのもあるそうです。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
少数のものは、あの女をかいたからだと云つた。会員の一二は全く大きいからだと弁解した。大きいにはちがひない。幅五寸に余る金のふちけて見ると、見違みちがへる様に大きくなつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)