接吻くちつけ)” の例文
しみじみと身に染みるもの、油、香水、痒ゆきところに手のとどく人が梳櫛すきぐし。こぼれ落ちるものは頭垢ふけと涙。湧きいづるものは、泉、乳、虱、接吻くちつけのあとのおくび、紅き薔薇さうびの虫、白蟻。
観相の秋 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
此處ではるかにその手に熱い接吻くちつけをしてゐる
あはれ、いまあらびゆく接吻くちつけよ、ししむらきよく。……
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
此の接吻くちつけを眞實のためにうけてくれ
赤き震慄おびえ接吻くちつけにひたとふる一刹那いつせつな
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
かなしきその日の接吻くちつけにも………
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
……かなしきその日の接吻くちつけにも
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
接吻くちつけながき甘さにきぬらむ。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
……あけなる接吻くちつけいた怨言かごと
第二邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)