“掛守”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かけまもり60.0%
かけまも40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ここで持っていないと言うのは余り卑怯だと思って、栄之丞は掛守かけまもりから女の起請を取り出した。彼はせめてもの腹癒せに、次郎左衛門の眼の前でずたずたに引き裂いて見せた。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
血をべっとりと塗附けて之を懐中し、又々庭へ出て、お菊の懐中を探して見たが、別に掛守かけまもりもない、帯止おびどめほどいて見ますと中にまもりが入っておりますから、其の中へ右の起請をれ、元のように致して置き
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
殊に色の白い男の方になると、こればかりは冷たさうな掛守かけまもりの銀鎖もちらつく程、思入れ小弁慶の胸をひろげてゐた。
鼠小僧次郎吉 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
どんなに眠かったか、素肌の上に半纏はんてん一枚羽織って、胸毛と一緒に、掛守かけまもりと、犢鼻褌ふんどしが、だらしもなくはみ出します。