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掎角
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きかく
ふりがな文庫
“
掎角
(
きかく
)” の例文
「では、あなたは山上に陣をお構えなさい。てまえは五千騎をわかち、別に麓に陣取って、
掎角
(
きかく
)
の勢いに備えますから」
三国志:11 五丈原の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
当時
(
とうじ
)
幕府の進歩派
小栗上野介
(
おぐりこうずけのすけ
)
の
輩
(
はい
)
のごときは
仏蘭西
(
フランス
)
に結びその力を
仮
(
か
)
りて以て幕府統一の
政
(
まつりごと
)
をなさんと
欲
(
ほっ
)
し、
薩長
(
さっちょう
)
は英国に
倚
(
よ
)
りてこれに
抗
(
こう
)
し
互
(
たがい
)
に
掎角
(
きかく
)
の
勢
(
いきおい
)
をなせり。
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
その用意の調わぬうち——また長途のつかれも
癒
(
い
)
えぬうちに——それがしが部下の猛卒をひッさげて奇襲を行い、まず敵の出鼻に、大打撃を加え、しかるのち
下邳城
(
かひじょう
)
の関羽と
掎角
(
きかく
)
の形をとって
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
南郡
(
なんぐん
)
と
掎角
(
きかく
)
の形勢を作って、一方、
夷陵
(
いりょう
)
の城も戦備をかためています。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ここに取るべき一策としては『
掎角
(
きかく
)
の
計
(
はかりごと
)
』しかありません。将軍は精兵を率いて、城外へ出られ、それがしは城に在って、相互に呼吸をあわせ、曹操をして、
首端
(
しゅたん
)
の防ぎに苦しませるものであります
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
「由来、西涼の州兵は、猛気さかんです。軽々しくは当れません。玄徳もまた徐州の要地をしめ、
下邳
(
かひ
)
、
小沛
(
しょうはい
)
の城と
掎角
(
きかく
)
の備えをもち、これも小勢力ながら、簡単に征伐はできないかと思われまする」
三国志:05 臣道の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“掎角”の意味
《名詞》
掎角(きかく)
敵を前後から制すること。
両雄が相対し争うこと。
(出典:Wiktionary)
掎
漢検1級
部首:⼿
11画
角
常用漢字
小2
部首:⾓
7画