指間しかん)” の例文
鎌倉の宿を立った朝、彼は自分の指間しかんや腕首やひじに、小さいイボのようなぶつぶつがいくつもできているのを知った。
船医の立場 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
知者は三千里外にその臭を避け、昧者まいしやは一弾指間しかんにその毒にあたる。思ふに是泥黎でいり口業こうげふ羅貫中らくわんちう水滸伝すゐこでんを作つて、三生唖子さんせいあしを生むとせば、寿陵余子また骨董羹を書いて、そも如何いかん冥罰みやうばつをか受けん。