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拖
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ひ
ふりがな文庫
“
拖
(
ひ
)” の例文
頭は
牖
(
まど
)
に
窺
(
うかが
)
い
尾
(
お
)
は堂に
拖
(
ひ
)
くという素晴らしい大きさである。葉公はこれを見るや
怖
(
おそ
)
れわなないて
逃
(
に
)
げ走った。その
魂魄
(
こんぱく
)
を失い
五色主無
(
ごしきしゅな
)
し、という意気地無さであった。
弟子
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
河を隔てて
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
隠れに白く
拖
(
ひ
)
く筋の、
一縷
(
いちる
)
の糸となって
烟
(
けむり
)
に入るは、立ち
上
(
のぼ
)
る朝日影に
蹄
(
ひづめ
)
の
塵
(
ちり
)
を揚げて、けさアーサーが円卓の騎士と共に北の
方
(
かた
)
へと飛ばせたる本道である。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
例えば大入道のような怪物が黒い
衣服
(
きもの
)
の
裳
(
すそ
)
を長く
拖
(
ひ
)
いて、太い片腕を長く突き出したような形で、
徐
(
しずか
)
に北の空から歩んで来た。重太郎は眼も放さずに怪物の
近
(
ちかづ
)
くのを仰ぎ
視
(
み
)
た。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
拖
部首:⼿
8画
“拖”を含む語句
拖泥帯水
拖泥