打遣うちやっ)” の例文
マダ何時いつからと云う期日はさだまらずに、そのまゝに年も明けて明治十四年とり、十四年も春去秋来しゅんきょしゅうらいとんらちの明かぬ様子なれども、此方こっちまで急ぐ事でないから打遣うちやって置く中に
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
生来教育された漢学流のおしえをも打遣うちやって西洋学の門に入り、以前にかわった書を読み、以前に変った人に交わり、自由自在に運動して、二度も三度も外国に往来すればかんがえは段々広くなって
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
発狂人は仕方がないから打遣うちやって置けと云うような事でそのままにしてあるその中に、病人は人を疑う病症を発して、飲食物に毒があるといっ一切いっさい受付けず、およそ一週間余り何も飲食しない。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)