手助てつだ)” の例文
微酔以上なそぞろ心地も手助てつだっていたことだし、稀れには、彼女がどんな愛相あいそを見せるかと、ふと見たい気もしたものにちがいない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しきりと製作を急いで来たがどうも手助てつだいを頼む人物がなかなか見当らない。
にわかに、幕や机やき箱などを片づけて、伊兵衛も共に手助てつだいながら、野天の世帯はまたたくうちにたたまれる。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
武者だまりの詰人を始め、要所の杉戸杉戸にいる控人も、ことごとく柴田の家来といってよいほど多くの外臣が入っていることもただの手助てつだいとは見えなかった。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
仕立て物を手助てつだってくれまいか……と、まア持ちかけてみるつもりなんですがね
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
修行によって法力のもおたがいにわかっている。が、このたびだけは羅真仙人が、暗溟あんめい時代の世造りの手助てつだいに下山する一弟子のため、特に“五雷天罡ごらいてんこう”の秘法を一清にさずけていた。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「左右太。うしろで聞いたろう。仲よく、手助てつだってもらえよ」
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)