“戯奴”のいろいろな読み方と例文
旧字:戲奴
読み方割合
ジヨーカー50.0%
ヂヤウカア25.0%
ヂヤオカア25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は只、観客をわつと笑はす為にのみ、もしくは浮き立たす為にのみ、配合的に用ゐられるばかりだつた。これでは手品師の介添に出る、戯奴ジヨーカーに変らぬことを彼自身も知つてゐた。
(新字旧仮名) / 久米正雄(著)
それから暫時しばらくつて、殆素つ裸の俄作りの戯奴ヂヤウカアは外の出窓に両脚を恍惚うつとりと投げ出して居た。而して今霊岸島の屋根瓦の波の上にくるくると落ちかかる真赤な太陽の光をぢつと眺めて居る。
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
俺は監獄で……と戯奴ヂヤオカアが面をしかめる……俺は監獄であまり監房へやの臭気が陰気なので、汚ない亜鉛の金盥に水を入れて、あの安石鹸をとかしては両手で掻き立て掻き立て
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)